昔からウズベキスタンの芸術品と工芸品は高い評価を得ています。ウズベキスタンのお土産は、陶器、絨毯、スザニ、織物、木工品、細密画、他、手工芸品が多いです。その一つ一つの由来を知ることにより、ウズベキスタンのお土産の価値が見えてきます。地方により、職人により、様々な種類があり、実は魅力的な物が結構あります。伝統を守り技術を磨き、品質を向上させるお土産開発、観光地での接客マナーの指導も少しずつ進んでいます。お勧めのウズベキスタンならではの、お土産を紹介します。
宝石細工
ウズベキスタンでは宝石細工技術がよく発展し、豊かな伝統を持っています。昔から宝石細工は女性の衣服の色、形に合わせて装飾に使用される装飾品です。ウズベキスタンの宝石細工の職人は金属を様々な宝石と組み合わせ、銀と金のアクセサリーを作っていたのです。現在、宝石細工の職人は19世紀の装飾技術に基づいて、主に銀からアクセサリーを製造しています。観光客がこのようなアクセサリーをウズベキスタンの有名な遺跡の近くにあるお土産ショップで購入できます。特に、ブハラのタキ・バザールがお勧めの場所です。あちらこちらの店を回って好きなデザインを探したり、値段交渉するのは古代シルクロードの商人にでもなったかのような気分を彷彿させて楽しいでしょう。
ウズベキスタンの陶器
ウズベキスタンの代表的なお土産には陶器があげられます。古代から土と水は神聖な物とされ、製陶術も普及していました。各地に固有の伝統技法を持つ学校があったと言います。幾何学模様はホレズム、青い細かい模様はフェルガナのリシタン、黄色や緑地に植物や太陽などの模様はギジュドゥヴァン、色々な特徴があります。大小の皿や茶碗だけでなく、燭台、ベル、エッグスタンド等、探すと色々見つかります。
陶器の人形
ウズベキスタンの各地で一番よく見かけるお土産は、おじいちゃん人形です。置物だけでなく、マグネットも人気です。大小様々、色んな格好をしたおじいちゃん、おばちゃん人形があります。プロフやシャシリク、ナン、スイカ、ウズベクで食べた料理を持った人形たちが帰国後、ウズベキスタンの旅を思い出させてくれるでしょう。
木工品
飾り皿、まな板、小物入れなど、細かい彫刻が施された色々な木工品があります。中でもコーラン台(ラウヒ)が、お土産にお勧めです。一枚板から接着剤も使わずに複雑な構造になっているのが珍しいです。何通りもの使い方ができます。コーラン台は、大切な聖なるコーランを手で汚さないで読めるように、1300年前イランで作られたのが始まりです。木工品はプラタナスやクルミ、柳の木から作られています。
ウズベキスタンの絨毯
ウズベキスタンの各地で、昔ながらの手法で絨毯が生産され、地方の大きな収入源になっています。天然素材から長い月日かけて織られる絨毯は、時間があれば工房で製造工程も見学することをお勧めしたいです。きっと愛着が湧いてくるでしょう。遊牧民は羊を飼いウールで、定住民族は蚕を育てシルクで絨毯を作ってきました。ウズベキスタンが絨毯文化であることが分かります。
スザニ
刺繍が施された布です。女の子が生まれると嫁入り道具として母親が縫い始めるウズベク伝統の物です。刺繍は数ヶ所を未完にしておき、娘が受け継いで完成させます。技術や伝統を守るための文化です。元々部屋の装飾用だが、テーブルクロスやベッドカバーなど用途は広いです。お土産用にクッションカバーがお勧めです。地方により、色や使われる柄に特徴があり、その違いを見るのも楽しいです。
細密画
細かい模様が描かれた小箱が美しいです。箱の素材は木、紙、プラスチックなど色々で値段も違います。地方により柄も違うので、尋ねてみると面白いです。珍しいお土産になりそうなライターやヘアピンなどの小物もあります。実用品だけでなく絵その物もアートされているのもあります。もし時間があれば、カメラや携帯電話などを持ち込み、その場で細密画を描いてもらう事もでき、旅の良い記念になります。
コウノトリのはさみ
コウノトリのはさみはブハラの名産物です。デザイン的にも優れているが、機能を重視して作られています。コウノトリはウズベキスタンのシンボルです。繁栄を表わし、色々な所にモチーフに使われています。ハサミをよく見ると雄と雌の2種類あります。
装飾ナイフ
ナイフはフェルガナ盆地にあるチュストとシャフリスタンが古代から有名です。今でも芸術品といえる装飾ナイフが作られています。柄の部分は木、骨、牛の角などで作られ、象牙をはめ込んだりします。刃の部分にも絵や文字を彫り、芸術性が高いです。実用品として、装飾品としてお土産にお勧めです。職人がいる所なら、記念に日付や名前を彫ってもらう事もできます。
サマルカンドペーパー
サマルカンドペーパーは8世紀に伝わった製法で今も紙を製造している紙すき工房“メロス”の製品です。絹を採る蚕が食べる桑の木の枝の革から作られた紙は、丈夫で光沢がありシルクペーパーとも呼ばれています。他では買えないので、サマルカンドへ行ったらお勧めのお土産です。しおりやポストカード、メモ帳などの小物からバッグや帽子もあります。工房では見学や紙すき体験もできるのでお勧めです。
民族楽器
ウズベキスタンの伝統的な楽器は、弦楽器が多いです。「ルバブ」や「ドゥタール」はお土産用としてもよく売っています。螺鈿を施し綺麗な物が多いので飾り用にも良いです。丸い形をした打楽器は「ドイラ」といい、ウズベクの民族音楽に欠かせない楽器です。「ドイラ」はブドウの枝を丸めて乾かした物に、仔馬や仔牛、山羊などの皮を張り、小さい金輪を付けます。両手で持ち、指で叩いて音を出します。
毛皮製品
ヒヴァでのお土産として毛皮があります。羊、ミンク、オオカミ、キツネの帽子やマフラーなど、安く買えます。暑い季節に毛皮の帽子を被りながら値段交渉するのも楽しい思い出になります。因みに、アフロヘアの様な形がホラズムの帽子です。他に、羊、ウサギやラクダなどの毛糸で編まれたソックスやストールなども豊富にあり、寒い季節には嬉しくなるでしょう。
刺繍小物
刺繍製品も各地で見かける代表的なお土産のひとつです。お財布になるくらいのポーチや携帯電話入れ等が多いです。クロス・ステッチの物はシャフリサーブスの物、ベルベットに細かい刺繍はヌクスの物、金糸はブハラの物、など地方により特徴があります。ミシンで刺繍している物は安いが、ハンドメイドはそれなりの値段です。出来栄えをよく観察して、買うのをお勧めします。
ハン・アトラス
日本の絣の様な織物です。絹100%をアトラス、綿が入るとアドラスといいます。スカーフやバッグ、ポーチなどお土産にお勧めだが、生地を買って、自分で洋服や小物を制作するのも楽しいです。フェルガナ盆地のマルギランは中央アジア有数のシルクの産地で、ソ連時代に失われた技術を復元し、全て手作業で生産しています。ここの工場見学もお勧めのひとつです。
ドッピ
ドッピはムスリムの帽子で、被る人の年齢、性別によって形が違います。地域によって、模様や刺繍の仕方、形も素材も様々あります。形だけでも、先のとがった物、半丸、底の深い物、丸い物、四角い物などがあり、各地方で観察すると面白いです。結婚したばかりの女性が被る帽子はカルポックと言い、ビーズや金糸で作られ、とても綺麗です。装飾用にお土産にもなります。
人形
民族衣装を着た人形がお土産にもなっています。ブハラで作られている人形は衣装がよくできていて、ウズベク文化の特徴をよく表しています。部屋の飾りとして人気です。他にもラクダやヒツジ、色々可愛い人形がたくさんあります。